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2018年読書状況レポート(まとめ)

各半期はこちら→ 2018年上半期2018年下半期

総評

 今年から本格的に日本SFを追い始め古今の名作を色々読み始めました。S-Fマガジンも4月(6月号)から買うようになりましたが、年末の「百合特集」騒動にはびっくりしました。火が付く前にリアル書店で予約していたのですが、地方都市(とも言えないような所)の書店だったのでちゃんと来るか心配でしたが予定日に入荷したという連絡がきて一安心でした。
 また、読書スタイルの大きな変化としては小説のブックガイドを読むようになったことが挙げられます。いままで買う本は(作者によって買う本を除き)ほぼ図書館や書店で実際に本を手に取って決めていましたが、ブックガイドによって効率的に好みに合う作品を探すことが出来るようになったと共に、諸般の事情で読めなかった作品のあらすじを知ることが出来き、"それを読まないと読めなかった"作品を読むことが出来るようになりました。さらに各作品の(ジャンルの歴史の中の)位置づけを知ること出来て、系統的に読むことが出来るようになりました。

 来年は伊藤計劃関連の作品がほぼ集まったので一気読み企画を近いうち(3月ぐらい?)に行いたいと思います。(「虐殺器官」「ハーモニー」「The Indifference Engine」(伊藤計劃)、「屍者の帝国」(伊藤計劃・円城塔)、「Self-Reference Engine」(円城塔)、「NOVA+ 屍者の帝国」(大森望(編))が揃いました。あと足りないのは「伊藤計劃トリビュート1,2」ぐらいか?)
 上半期の最後でも書きましたがSF、ファンタジー、ライトノベルの長大シリーズものも結構集まっているのでそれも読みたいです。(全て揃っているのが「敵は海賊」(神林長平)、「気象精霊記(電子書籍分含まず)」(清水文化)、「なんて素敵にジャパネスク」(氷室冴子)、「マリア様がみてる」(今野緒雪)、「生徒会シリーズ」(葵せきな)、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」(伏見つかさ)。あと1~3冊が「星界シリーズ」(森岡浩之)、「ミニスカ宇宙海賊」(笹本祐一)、「それゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ」(庄司卓)、「西の善き魔女」「RDG レッド・データ・ガール」(荻原規子)、「GOSICK」(桜庭一樹)。半分ぐらいが「天冥の標シリーズ」(小川一水)、「十二国記」(小野不由美)など。)

読了作ベスト2018

 2018年出版作品のなかで最大の収穫は小説では「最後にして最初のアイドル」と「文字渦」。それに過去の名作から「華竜の宮」と「図書館の魔女」が続く格好です。
 上で言ったブックガイドでは「文学賞メッタ斬り!」。次点で「実験する小説たち 物語るとは別の仕方で」と「この経済小説がおもしろい!」。ただし、このようなブックガイドや解説書を読むと、読みたい本が増えることと、それと同時にある程度満足して読む優先順位が下がることが難点です。

順位書名著者名
1文学賞メッタ斬り!大森望・豊﨑由美
2精霊の箱川添愛
3最後にして最初のアイドル草野原々
4実験する小説たち 物語るとは別の仕方で木原善彦
5文字渦円城塔
6プロジェクト:シャーロック 年刊日本SF傑作選大森望・日下三蔵(編)
7華竜の宮上田早夕里
8動物のお医者さん佐々木倫子
9図書館の魔女高田大介
10西城秀樹のおかげです森奈津子
11海を見る人小林泰三
12架空論文投稿計画 あらゆる意味ででっちあげられた数章松崎有理
13超動く家にて宮内悠介
14バルーン・タウンの殺人松尾由美
15ジェンダー城の虜松尾由美
16NOVA 2019年春号大森望(編)
175まで数える松崎有理
18アド・バード椎名誠
19ノックス・マシン法月倫太郎
20後宮小説酒見賢一

2018年に買った新刊

2018年に買った新刊の写真
左上から横に…

統計

 2018年に読んだ冊数は延べ405冊(実数364冊)。

月別

月別読了数(延べ数)

ジャンル別

ジャンル別読了数(実数)

作者別

作者別読了数(実数)

出版社別

出版社別読了数(実数)

出版年別

出版年別読了数(実数)

番外編 私家版「タイトルだけ大賞」

 タイトルの印象だけから受賞作を決める「日本タイトルだけ大賞」。本家にあやかって、私が2018年に読んだ本の中から勝手に私家版「タイトルだけ大賞」を決めます。(ちゃんと後で読んでいるのでご安心ください。)

大賞

『政治的に正しい警察小説』(葉真中顕,小学館,2017)
 図書館で別の本を探しているときにたまたま見つけた作品。これだから図書館やリアル書店についつい行ってしまう。

優秀賞

『今池電波聖ゴミマリア』(町井登志夫,角川春樹事務所,2001)
 第二回小松左京賞受賞作。SFだが、ただ適当に単語をくっつけただけでそれぞれの関連性がまったく分からない(ように見える)。SFっぽいのは「電波」だけ。

『高慢と偏見とゾンビ』(セス・グレアム=スミス/ジェーン・オースティン,二見書房,2010)
 有名な作品だが、これはもうアイデアの勝利と言うしかない。ゾンビものでは「わざわざゾンビを殺す人間なんていない。」(小林泰三)も名タイトル。

『西城秀樹のおかげです』(森奈津子,イーストプレス,2000)
 これもSFだが話の内容が全く見えない。西城秀樹が何を果たすのか。そもそも西城秀樹とSFの関係とは…。



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