今年から本格的に日本SFを追い始め古今の名作を色々読み始めました。S-Fマガジンも4月(6月号)から買うようになりましたが、年末の「百合特集」騒動にはびっくりしました。火が付く前にリアル書店で予約していたのですが、地方都市(とも言えないような所)の書店だったのでちゃんと来るか心配でしたが予定日に入荷したという連絡がきて一安心でした。
また、読書スタイルの大きな変化としては小説のブックガイドを読むようになったことが挙げられます。いままで買う本は(作者によって買う本を除き)ほぼ図書館や書店で実際に本を手に取って決めていましたが、ブックガイドによって効率的に好みに合う作品を探すことが出来るようになったと共に、諸般の事情で読めなかった作品のあらすじを知ることが出来き、"それを読まないと読めなかった"作品を読むことが出来るようになりました。さらに各作品の(ジャンルの歴史の中の)位置づけを知ること出来て、系統的に読むことが出来るようになりました。
来年は伊藤計劃関連の作品がほぼ集まったので一気読み企画を近いうち(3月ぐらい?)に行いたいと思います。(「虐殺器官」「ハーモニー」「The Indifference Engine」(伊藤計劃)、「屍者の帝国」(伊藤計劃・円城塔)、「Self-Reference Engine」(円城塔)、「NOVA+ 屍者の帝国」(大森望(編))が揃いました。あと足りないのは「伊藤計劃トリビュート1,2」ぐらいか?)
上半期の最後でも書きましたがSF、ファンタジー、ライトノベルの長大シリーズものも結構集まっているのでそれも読みたいです。(全て揃っているのが「敵は海賊」(神林長平)、「気象精霊記(電子書籍分含まず)」(清水文化)、「なんて素敵にジャパネスク」(氷室冴子)、「マリア様がみてる」(今野緒雪)、「生徒会シリーズ」(葵せきな)、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」(伏見つかさ)。あと1~3冊が「星界シリーズ」(森岡浩之)、「ミニスカ宇宙海賊」(笹本祐一)、「それゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ」(庄司卓)、「西の善き魔女」「RDG レッド・データ・ガール」(荻原規子)、「GOSICK」(桜庭一樹)。半分ぐらいが「天冥の標シリーズ」(小川一水)、「十二国記」(小野不由美)など。)
順位 | 書名 | 著者名 |
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1 | 文学賞メッタ斬り! | 大森望・豊﨑由美 |
2 | 精霊の箱 | 川添愛 |
3 | 最後にして最初のアイドル | 草野原々 |
4 | 実験する小説たち 物語るとは別の仕方で | 木原善彦 |
5 | 文字渦 | 円城塔 |
6 | プロジェクト:シャーロック 年刊日本SF傑作選 | 大森望・日下三蔵(編) |
7 | 華竜の宮 | 上田早夕里 |
8 | 動物のお医者さん | 佐々木倫子 |
9 | 図書館の魔女 | 高田大介 |
10 | 西城秀樹のおかげです | 森奈津子 |
11 | 海を見る人 | 小林泰三 |
12 | 架空論文投稿計画 あらゆる意味ででっちあげられた数章 | 松崎有理 |
13 | 超動く家にて | 宮内悠介 |
14 | バルーン・タウンの殺人 | 松尾由美 |
15 | ジェンダー城の虜 | 松尾由美 |
16 | NOVA 2019年春号 | 大森望(編) |
17 | 5まで数える | 松崎有理 |
18 | アド・バード | 椎名誠 |
19 | ノックス・マシン | 法月倫太郎 |
20 | 後宮小説 | 酒見賢一 |
2018年に読んだ冊数は延べ405冊(実数364冊)。
タイトルの印象だけから受賞作を決める「日本タイトルだけ大賞」。本家にあやかって、私が2018年に読んだ本の中から勝手に私家版「タイトルだけ大賞」を決めます。(ちゃんと後で読んでいるのでご安心ください。)
『政治的に正しい警察小説』(葉真中顕,小学館,2017)
図書館で別の本を探しているときにたまたま見つけた作品。これだから図書館やリアル書店についつい行ってしまう。
『今池電波聖ゴミマリア』(町井登志夫,角川春樹事務所,2001)
第二回小松左京賞受賞作。SFだが、ただ適当に単語をくっつけただけでそれぞれの関連性がまったく分からない(ように見える)。SFっぽいのは「電波」だけ。
『高慢と偏見とゾンビ』(セス・グレアム=スミス/ジェーン・オースティン,二見書房,2010)
有名な作品だが、これはもうアイデアの勝利と言うしかない。ゾンビものでは「わざわざゾンビを殺す人間なんていない。」(小林泰三)も名タイトル。
『西城秀樹のおかげです』(森奈津子,イーストプレス,2000)
これもSFだが話の内容が全く見えない。西城秀樹が何を果たすのか。そもそも西城秀樹とSFの関係とは…。